どうも! 吉田航基(@hiyoko_tabi)です。
今回はAmazonアカウント健全性スコアについて徹底解説していきます!
Amazonアカウント健全性の基礎知識
アカウント健全性は、Amazonの規約違反が発生していないかどうか確認できるページです。
もし規約違反をそのままにしていると、アカウント停止や閉鎖につながる可能性があります。
アカウント健全性ページの確認方法
アカウント健全性ページは、セラーセントラルのメニューから「パフォーマンス」→「アカウント健全性」をクリックすると表示されます。
自分のストアが現在、規約違反をしているかどうか一目でわかる画面なので、重要なページです。
アカウント健全性ページの構成
アカウント健全性ページは、5個のブロックで構成されています。
- カスタマーサービスのパフォーマンス(赤)・・・注文不良率の指標(マーケットプレイス保証申請・低評価・チャージバック申請)
- 規約の遵守(青)・・・規約違反の指標。知的財産権・真贋調査・制限対象商品・レビュー違反など。
- 出荷パフォーマンス(緑)・・・商品の配送に関する指標。出荷遅延率・キャンセル率・追跡可能率など。
- アカウント健全性ニュース(紫)・・・アカウント健全性に関するお知らせ。
- コンプライアンスの管理(オレンジ)・・・商品の安全性についての指標。
ちなみに右上の黄色ボタン「今すぐ電話がほしい」からはアカウントヘルスサポートにつながります。
「規約の遵守」の基本情報
Amazonアカウント健全性スコアとは
アカウント健全性ダッシュボードでは、スコア(0-1000点)と色(緑黄赤)でアカウント停止のリスクが表示されています。
0〜99
【健全でない】
100~199
【リスクあり】
200~1000
【健全】
初期設定ではスコアは200点満点になっていて、注文200件ごとに、4点が加算されていく仕組みです。
逆に警告を受けてしまうと点数が下がっていき、100-199点で「リスクあり」、99点以下で「健全でない」になります。
警告ごとのスコア悪化の点数について
アカウント健全性ページでは、警告の種類や回数に応じて細かく影響度が判定されます。
- 重大
- 高 -違反が繰り返されました-
- 高
- 中 -違反が繰り返されました-
- 中
- 低
- 影響なし
- 保留中・・・1週間程度で確定する。大体は「影響なし」になる。
同じ種類の警告なのに「影響なし」になる場合もあれば、突然スコアが60点引かれる場合もあり、かなりランダムです。
停止原因①:健全性スコアのしきい値
アカウント健全性評価に基づき、Amazonビジネスソリューション契約の第3項に従って出品者様のAmazon出品用アカウントは閉鎖されました。出品者様の出品情報は削除されました。
なぜこのような状況になったのでしょうか?
ご利用の出品用アカウントに関連した未対応のポリシー違反があり、それらの違反によってアカウント健全性評価がアカウントの利用停止のしきい値を下回ったため、このような措置を講じました。
アカウントを再開するにはどうすればよいですか?
出品用アカウントを再開するには、アカウント健全性ページにアクセスして、規約違反の問題に対する申し立てを行います。これらの規約違反については、アカウント健全性ページの商品規約の遵守セクションで確認できます。19日以内に必要な情報をご提供いただけない場合、アカウントは完全に閉鎖されます。
規約違反の問題に対する申し立てが正常に完了すると、アカウントは再開の検討対象になります。
アカウント健全性スコアが100点以下になってしまうと、少し経ってから上記のようなメールが届いてアカウント停止となります。
アカウントを再開させるためには、警告に申し立てをして100点以上に戻す必要があります。100点を超えると自動的にアカウントが再開します。
なお「19日以内」と記載されておりますが、そのテンプレ部分に大きな意味はありませんのでご安心ください。
停止原因②:繰り返しの規約違反
Amazonビジネスソリューション契約の第3項に従い、出品者様のAmazon出品用アカウントは一時的に停止されました。出品者様の出品情報は削除されました。
このような問題が起きている理由
ご利用の出品用アカウントに関連した1つ以上のポリシーへの違反が繰り返し発生しているため、このような措置を講じました。
短時間に同じ警告を繰り返し受けることで、200点以上のスコアであってもアカウント停止になる場合があります。
具体的には「5日間」のうちに制限対象商品は2回、知財は5回と言われています。
ただ厳密ではないようで、カウントされない警告があったり、なぜか過去に消した警告が指摘されたりと、不確定要素が多かったりします。
警告に申し立てをする以外に方法がない場合もあれば、アカウント停止バーより改善計画書を提出する場合もあり、状況に応じて対応方法を変える必要があります。
停止原因③:重大な規約違反
「重大」警告を受けると、たった1個でスコアを0点にされてしまいます。
平素は Amazon をご利用いただき、誠にありがとうございます。
アカウント健全性評価によると、ご利用のアカウントはすぐにも停止されるおそれがあります。
このたび、商標を侵害している可能性があるという申し立てを権利者から受けました。これは重大な規約違反に当たるため、出品者様の出品情報を一部削除させていただきました。
「重大」警告がついてしまった場合、72時間以内にアカウントを停止にする旨のメールが届きます。
これはメーカーに偽造品を指摘された場合や、カスタマーレビュー違反などが該当します。
なお規約違反が1個もない状態でも、突然アカウント停止になる場合もあります(他アカウントとの紐付けなど)
警告への申し立てでスコアは回復する
1件ずつ申し立てをして商品警告を解除していくたびに、健全性スコアは回復していきます。
警告が消えてもスコアが戻らない不具合がたまにありますが、時間差で反映されることが多いです。
申し立てフォームに沿って、Amazonに求められている内容を提出しましょう。
チェックボタンで消える場合もあれば、請求書などが必要な場合もあり、警告に応じて対応方法は多岐にわたります。
もしお困りの方は、専門家への無料相談を実施しておりますのでお気軽にお問い合わせください。
警告の表示期間は180日
アカウント健全性のスコア計測期間は直近180日間です。
そのため警告を消すことができなかった場合でも、180日経過したら警告は消えてスコアは元に戻ります。
なお健全性スコアが原因でアカウント停止まで至った場合、180日経過してもアカウントが再開することは基本的にありません。待てば再開するわけではないようです。
アカウント健全性保証とは
アカウント健全性を高く維持しているセラーには「アカウント健全性保証」という特典が存在します。
利用資格としては、下記の通りです。
- スコア250点以上を6か月以上維持(250を下回る日が10日以内)であること
- 有効な緊急連絡先の電話番号を登録していること
- 大口出品者であること
気になる特典内容としては「問題を解決するための連絡から72時間以内に出品者がAmazonと協力して問題の解決に取り組む限り、出品用アカウントは停止されません」とのこと。
一見するとアカウント停止にならないように見えますが、よくみるとアカウント停止になる前に72時間の猶予があるだけとしか書かれていません。
警告を消して問題が解決できなければ、3日後にはどのみちアカウント停止になります。
「規約の遵守」の各指標について
知的財産権侵害の疑い
規約の遵守 1つ目の「知的財産権侵害の疑い」を解説します。
「商標の不正使用」「商標ロゴの不正使用」「著作権画像の不正使用」などがあります。
商標の不正使用
商標ロゴの不正使用
著作権画像の不正使用
他にも「商標ロゴの不正使用の可能性」「商標テキストの不正利用」「知的所有権の不正使用の可能性」などが存在します。
権利者やメーカーは、Amazonに商標などを事前申請している場合があり、知らない誰かが権利侵害の商品ページが作成されたら、自動で警告がついて商品ページが削除される仕様になっています。
そのため、どちらかといえば新規で商品ページを作成するセラーに警告が届くことが多いです。
「編集」ボタンの方は、指摘商品を削除するだけで警告を消すことができます。「申し立てを送信する」ボタンの場合は、商品情報を削除後に、送信ボタンを押すだけでやはり警告は消えます。
商標の不正使用(特殊)
また、上記のように出品削除のリスクがある商品(〜日までに)という表記ではなく、最初から出品を削除されてしまうケースもあります。
ただこの場合も商品情報を削除すると、警告は消えてスコアは戻ります。
知的財産に関する苦情
規約の遵守 2つ目の「知的財産に関する苦情」を解説します。
テスト購入なしの偽造品
重大:偽造品
商品の商標
著作権侵害
特許権侵害(=意匠権侵害)
商品詳細ページの商標
商品詳細ページの著作権
こちらはメーカーが申請フォームなどを通じて、直接通報した場合に発生します。先述の項目と違って自動ではなく、名指しで通報をされている分、スコアへのダメージは大きいです。
最初の数回程度であれば送信ボタンを押すだけで消えるのですが、違反を繰り返していくと請求書や文章の提出が必要になって消えづらくなります。
商品の信頼性に関するお客様からの苦情
規約の遵守 3つ目の「商品の信頼性に関するお客様からの苦情」を解説します。
下記のような形で、申し立てフォームが出現するので偽造品でないことを証明するために、請求書等を提出していく必要があります。提出と一口に言っても様々なコツが存在します。
Product Authenticity Complaints
購入者からのメッセージで「偽物ではないか?」といった苦情を受けると、システム検知で発生することが多いです。
商品のコンディションに関する苦情
規約の遵守 4つ目の「商品のコンディションに関する苦情」を解説します。
購入者からのメッセージで「中古ではないか?」といった苦情を受けると発生します。アカウント健全性への影響は「影響なし」「低」であることが多いです。
下記のように警告は2種類ありますが、意味合いは同じです。
商品のコンディションに関するクレーム- 不良品
食品および商品の安全性に関する問題
規約の遵守 5つ目の「食品および商品の安全性に関する問題」を解説します。
これは取り扱っている商品の安全性に問題が発生した場合に発生します。
商品の安全性に関する問題
例えば下記のようなパターンが考えられます。
- 出品者の安全上のミスがあった場合(賞味期限が切れていた、梱包時にハサミが混入したなど)
- 商品自体に問題がある場合(メーカーのリコール対象になった、虫やカビが混入していた、商品の突起部分でケガをした、熱膨張や液漏れがあったなど)
ほとんどの場合は「影響なし」になるので、放置でも構いません。
規約違反の出品
規約の遵守 6つ目の「規約違反の出品」を解説します。
こちらの警告は、商品ページの画像や説明に規約違反があった時に発生します。
商品詳細ページの規則違反(商品詳細ページの不正確な情報)
商品ページに問題がある場合は、検索対象外になる場合がほとんどなのですが、このように警告に発展するケースも存在します。
ただ「影響なし」なのと、商品情報を削除すれば警告は消えるため、正直放置でもOKです。
制限対象商品に関する規約違反
規約の遵守 7つ目の「制限対象商品に関する規約違反」を解説します。
こちらの警告は、Amazon規約で出品禁止&出品制限されている商品を出品した時に発生します。
制限対象商品の規約違反
「影響なし」の場合が多いですが、短期間のうちに複数回警告が続いてしまうと、「高」「繰り返し:高」の警告になる場合もあります。
購入者の商品レビューポリシー違反
軽微な商品レビュー違反は、こちらに表示されます。
購入者の商品レビューポリシー違反
この項目は「影響なし」以外は見たことがないため、大きく心配する必要はありません。
ただ悪質なレビュー違反の場合、ここではなく一番下にある「ポリシー違反」の項目に振り分けられます。
そちらは一発アカウント停止なので要注意です。
その他の規約違反の問題
「その他の規約違反の問題」には価格設定の規約違反が表示されます。
適正な価格設定に関するポリシ一の違反
出品価格が平均値より大幅に異なっている場合に発生します。
ただ価格を再度変更すれば消えますし、基本的には「影響なし」なので、あまり気にする必要はありません。
ポリシー違反の警告
「ポリシー違反の警告」には、重大な規約違反や、特殊な規約違反が発生したときに振り分けられます。
例を挙げると、重大な規約違反でレビュー違反や、他の出品者への嫌がらせなどがあった時です。
また特殊な事例として、商品ページの作成ミス(商品の分類に関する問題)が当てはまります。
最後に特殊な事例なのでほとんど知られていませんが、「出品者行動規範に関する違反(不適切なコミュニケーション)」というポリシー違反も存在します。
これは、Amazonのサポートに暴言や脅迫めいた電話やチャットをすると発生します。自分の思い通りにいかないからと、サポートに怒鳴ったりすると、状況はさらに悪い方向に転んでいきます。
カスタマーサービスのパフォーマンス
カスタマーサービスのパフォーマンス(赤)とは、一言でいえば注文不良率の指標です。
注文不良率の目安は1%未満(直近60日間の割合)です。注文100件のうち1件を超えると停止リスクがあります。
「注文不良率」が悪化する原因は3つ
「注文不良率」は、主に3つの原因で悪化します。
- 低レビューを食らった
- マーケットプレイス保証申請を食らった
- チャージバック申請を食らった
特にセラー初心者がまだ販売数が少ない時に低レビューを食らってしまうと、一気に注文不良率が悪化します。
「出品者出荷」「Amazonから出荷」
なおアカウント健全性ダッシュボードでは「出品者出荷(自己配送)」「Amazonから出荷(FBA配送)」の2つに指標が分かれてますが、基本的には、出品者出荷(左)の部分だけが悪化します。
FBA配送の場合、低レビューは自動的に削除されるのと、返品返金も自動なのでマーケットプレイス保証申請が発生しないためだと思われます。
出荷パフォーマンス
出荷遅延率・キャンセル率・追跡可能率
こちらの項目は、商品配送に関する規約違反です。
具体的には下記の3つが該当します。
- キャンセル率が2.5%(7日間)以上
- 出荷遅延率が4%(30日間)以上
- 追跡可能率が95%(30日間)以下
数値が悪化すると出品者出荷が停止!
これらのパーセンテージが悪化したままだと、出品者出荷(自己配送)の権限が取り消される場合があります。
売上金が没収されて、FBA配送しかできなくなるため、Amazonに改善計画書を送信する必要があります。
コンプライアンスの管理
法令違反やリコールが主な原因
取り扱っている商品に対して、法令違反やリコール等が発生したら発生します。
例えば家電やホビー系の商品が「事故やけが、火災、爆発または熱膨張」が発生したり、食品で「食中毒、アレルギー、汚染、異物の混入」のリコールが発生した時に発生します。
アカウント停止になった事例は見たことないので、基本的には放置でOKです。
法令遵守要件に関するメールが届く
コンプライアンス管理は下記のようなメッセージが届くと発生します。
アカウントを再開できない場合
アカウント停止状態から復活するためには、かなりのコツと経験が必要です。
具体的には「Amazonが求めている内容」で「数千文字の分量」の改善計画を提出する必要があります。
しかし初めてアカウント停止になった方が一人でAmazonの求めている内容を提出するのは、かなり難しいです。もし数千文字書き上げたとしても「相手が求めている内容」とは大きくズレていることがほとんどです。
提出回数が増えるごとに相手の反応は冷たくなっていき、再開しづらくなっていきます。そんな少ないチャンスに見当違いの文章を提出して、アカウント再開の機会を逃してしまうのは非常にもったいないですよね。
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Amazonアカウント健全性スコアまとめ
以上、Amazonアカウント健全性スコアの最新情報まとめでした。
他にAmazonの記事はないの?
事例別まとめ記事も参考になりますよ!