どうも! 吉田航基(@hiyoko_tabi)です!
Amazonでは「低評価」「マーケットプレイス保証申請」「チャージバック申請」が原因で注文不良率が悪化してしまうと、アカウント停止につながる場合があります。
今回はそんな注文不良率によるアカウント停止について、停止条件や再開までの手順を解説していきます!
Amazon注文不良率の基本情報
まずはアカウント健全性ページから、注文不良率について考察していきます。
そもそもAmazonの注文不良率とはなんでしょう?
Amazon出品者評価の1、2の低評価の数と、顧客からの返品を無視した場合に発生する「マーケットプレイス保証申請」の数の合計で注文不良率は上昇します。
まぁ要するに、顧客と揉めた数が注文不良率としてカウントされていくわけです。
具体的に計算式にしてみました。
要するに「低評価やマーケットプレイス申請を食らっていいのは100件の注文ごとに1件まで」です。そして「その割合は直近60日間で計算していますよ」ってことです
この数値が1%を超えると、以下のようなデメリットがあります。
- カートボックス取得率の悪化
- 注文不良率の悪化によるアカウント停止
ぜひ対策をしていきたいですね。
Amazon注文不良率の2つの原因
この注文不良率の原因となる、「マーケットプレイス保証申請」「低評価」について解説していきます。
マーケットプレイス保証申請数
マーケットプレイス保証申請とはつまり「出品者が返品返金に応じない場合に、購入者が使う最終手段」です。
購入者の注文履歴には商品ごとにそれぞれ「マーケットプレイス保証申請」ボタンが設置されています。
この「マーケットプレイス保証申請」ボタンは、「出品者に連絡する」ボタンから出品者に連絡して48時間後に出現します(プライム商品やKindleなどは除く)
そのため「返品・返金を購入者が希望しているのに、48時間以上ガン無視」すると、容赦無くこのボタンが押されてしまい、30万円までの注文なら出品者から強制返金となってしまいます。
このマーケットプレイス申請ボタンを押されてしまうと、セラーセントラル右画面の「Amazonマーケットプレイス保証申請」が「1」になります
低評価数
購入者は注文確定日から90日以内であれば、出品者に対して注文履歴ページから評価を投稿することができます。
その出品者評価における、Amazonの評価基準は以下のようになっています
- 低評価・・・1 2 「注文不良率の悪化」「評価率低下」
- 普通評価・・・3 「評価率低下」
- 高評価・・・4 5 OK
ややこしいのが、注文不良率と評価率が異なっていることです。
注文不良率は先ほどご説明した、出品停止やカート率に響く数値です。これはパフォーマンス管理からキャンセル率や出荷遅延率と一緒に確認することができます。
それに対して評価率とは、全体の評価に対する良い評価の割合です。
例えば評価3の場合、何個押されても注文不良率には一切影響しませんが、顧客が確認できる出品者評価はガクッと下がります。結果として売上減につながります。
評価率が90%を下回ると売れ行きが悪くなり、80%以下ではガクッと下がります。購入者は出品者を選ぶとき、評価数よりも評価割合をみることが多いので、「73%」とかになっていると、ほとんど選ばれなくなります。
そのため注文不良率や評価率を下げる「1と2の低評価」と「3の普通評価」に関しては、できる限り防ぐ必要があります。
マーケットプレイス保証申請の対処
そんな僕なりの注文不良率の対策を原因ごとにまとめてみました。
今回は特にマーケットプレイス申請への対処法を記載していきますね。
申請された原因の特定
マーケットプレイス保証が申請されると、<payments-guarantee@amazon.co.jp>より、以下のようなメールが2通届きます。
それぞれ1通目には申請の詳細、2通目には申請への対応方法が記載されています。
まずは落ち着いて今回の状況を整理しましょう。
それぞれの状況により対処方法は変わってきます!
- 出品者へのメッセージがわりに申請(届くのが遅い、など)
- 返金返品手続きと勘違いして申請
- キャンセルや返品手続きを忘れて居た
- 返品リクエストに気づくのが遅れた
- 出荷遅延が発生して居た
ストア側からすると「マーケットプレイス保証申請」はアカウント停止にも繋がる重大な問題です。とんでもないことが起きたイメージですよね。
しかしお客さんは、返金返品対応と間違えてボタンを押しただけかもしれません。またはただのストア側のメッセージの確認不足だったりします。
要するに、申請原因のほとんどは「顧客とのすれ違い」です。そのためお客さんの誤解を解くことができれば、カンタンに申請を取り下げてもらうことができますよ。
申請者への電話&メール
次に、申請を受けた購入者に電話連絡しましょう!
基本的には、こちらが悪くない場合であっても、すぐに返金対応をすることを約束しましょう。少しの損よりもさっさと申請を取り下げてもらうことが大切です。
以下、購入者との具体的な交渉方法です。
- まずは返金することを約束する
- この申請は返金とは違う、そもそも間違った操作であることを伝える
- マーケットプレイス申請だと手続きに二週間程度かかる上、そもそも要件を満たしていないため、返金すらされない恐れがある旨
- そのため一旦申請を取り下げてもらい、今すぐ私に直接返金させてもらえないか
- もし返金が確認できなかったら、再度申請してもらってもいい
相手を刺激しないように説明して、注文履歴ページから申請の取り下げをしてもらえないか交渉しましょう。
購入者が申請の取り下げをした場合、すぐにセラーセントラルのマーケットプレイス申請「1」の数字がなくなります。それを確認したら直ちに返金手続きを実施しましょう。
取下げを拒否されるパターン
世の中広し。
一定数、電話やメールをしても話が通じない&連絡がつかない相手が存在します。
そういう相手はきまって以下の2パターンです。
- 同業者の嫌がらせ
- マジでヤバい奴
同業者の嫌がらせへの対処法
上記のうち同業者の嫌がらせについては、追加の対処法が存在します。
①まず電話交渉で平和的解決を目指す
基本的には全て電話交渉。メールアドレスしか分からない場合、電話番号を教えてでも無理やり直接交渉に持ち込む必要がある。もし相手のストア名を特定できれば、相手ストアの別連絡先にも直接連絡すること。
これをしない限り、同じことを何度でもやってきます。だからこそ電話で直接交渉して、お互いのストアへの不干渉を約束することが大切です。
②交渉が通じないヤバい奴は、Amazonへの状況報告(後述)をする
中には一切の話が通じないヤバいやつも存在します。ストア同士で潰しあってなんのメリットがあるのか分かりませんが、そういう奴も存在します。
どうせ申請要件に該当していないような状況(返品メールを送らずに、突然申請してきていたり)がほとんどなので、状況報告とライバル出品者が犯人である証拠を添えて毅然とした対応をしましょう。
ヤバい奴への対処法
ただのヤバい奴も中には存在します。
そういった話が通じない系の相手は申請の取り下げをしてくれることはありません。これは同業者との交渉が決裂した時も同様です。
そんな時は、Amazonに対して状況説明をする必要があります。
①マーケットプレイス保証の要件
実はマーケットプレイス保証申請は、申請要件が定められています。
- 次のいずれかに該当する場合は、Amazonマーケットプレイス保証を申請してください。ただし、申請の前にまず出品者に連絡し、問題解決の機会を出品者に与えるため48時間お待ちください。
- 商品が届いておらず、お届け予定日の最終日または配送ステータスで配達完了の表示が確認できた時点(どちらか早い方)から3日が経過した。
- 注文と違う商品が届き、返品リクエストを送信した。
- 商品を返品したが、出品者が返金に応じない。
基本的にマーケットプレイス申請をされる場合、ほとんどが申請要件を満たしていないです。上記の規約を全て遵守した申請は、故意でも誤解の場合でも、僕は一度も経験したことがありません。みんな超適当に申請してきます。
②Amazonに状況報告
そんな状況を「日付や注文番号、現在の状況の説明や、どの要件を満たしていないのか」など状況報告としてまとめて、Amazonに提出してください。自分は出品者として最善を尽くしていることを最大限アピールしましょう。
「申請に対する詳細説明をAmazonへ送信」をクリックして入力します。
③結果待ち
「返金したので問題は解決した」「購入者が勘違いしており、返金は必要ない」などこちらの言い分をしっかりと伝えれば、多くの場合認めてくれます。
ただしこの時点で問題解決になっても、注文不良率は下がるんです。そのため最良の手段は、やはり購入者との電話交渉なんです。
昔、僕がAmazonに送ったメールが参考になると思うので、以下に貼っておきますね。
このような圧倒的な証拠と事実でAmazonを論破する必要があります。こうしてメールを送ってから数日後、Amazonの調査が終了すると、以下のようなメールが届きます。
こちらは8月20日に申請を受けて即日調査終了しています。これは僕自身がキャンセル手続きをしたため、調査の必要がなかったためです。
そもそも返金対応のための制度なので、キャンセルのために使った購入者サイドにも問題があった。こういった申請要件を覚えておくことは身を守る上で大切です。
通常は1日〜2日程度でAmazonから返信がありますよ。
マーケットプレイス申請の予防策
申請されると厄介なマーケットプレイス申請の予防策をお伝えしていきます。
- 少額の返品リクエストは承認する
返品リクエストは少額の場合、すぐに承認しましょう。たとえ購入者が悪くてもすぐに返品を承認してください。
マーケットプレイス保証申請は、全額返金をした場合に限り、購入者に申請ボタンが表示されないので、少額の返品は全て全額返金してしまうのが、リスク回避のコツです。
数千円の損失よりも、今後のアカウントリスクの方を重視しましょう。
- 高額の返品リクエストは交渉する
数万円以上の返品リクエストで、こちらに不備がない場合はAmazon規約に従った毅然のある対応をしましょう。
まずは返品・交換の条件を確認しましょう。並行輸入品は返品不可であったり、商品到着後30日を超えると20%減額など、意外と100%返金する必要はなかったりします。
テクニカルサポートに何度も相談しながら、同時に購入者と交渉しましょう。
- キャンセル依頼はすぐに承認
このマーケットプレイス申請ボタンは「出品者にメッセージを送った48時間後に出現する」ため、キャンセル依頼でも返品依頼でも関係なく出現します。(どう考えてもAmazonのシステム上の重大な欠陥である。)
つまり申請要件に合致していないキャンセル依頼でも、申請ボタンが出現するんです。
そのためキャンセル依頼は返品同様すぐ処理しましょう。
どうしても再開できない場合
当然上記の方法を利用しても、消せない低評価や、取り下げてもらえないマーケットプレイス申請も存在します。
注文不良率は1%未満(100件で1件未満)なので、たまたま販売数が少ない時に重なってしまうと、あっという間にアカウント停止になります。
パフォーマンス系のアカウント停止は簡単だと言われていますが、最近は再開が難しくなっており、そのまま閉鎖になってしまった方を何人も見てきました。
注文不良率の場合、改善計画の質問事項が9個になることもあり、改善計画も数千文字が必要になります。そのため非常に改善計画の作成にはコツが必要です。
そんなお困りのセラーのため、弊社では合計700件以上のアカウント再開実績を通じてAmazonアカウント復活代行サポートを実施中です!専門家の私が全力でサポートします。
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お困りの方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。
Amazon注文不良率リスクまとめ
以上、注文不良率とその原因2つについての考察記事でした。
マーケットプレイス申請と低評価は、どんなにしっかりとした運営をしていても必ず遭遇します。その際にこの記事が少しでも参考になれば嬉しいです。