どうも! 吉田航基(@hiyoko_tabi)です。
今回はAmazonアカウント閉鎖について解説します。
ネット上では「アカウント閉鎖は再開できない」といった、ネガティブな情報が大量に出回っています。確かに数年前までは閉鎖という返信があった後は非常に再開しづらいことがありました。
しかし2024年現在、Amazonではアカウント閉鎖という状態は存在しないのです!
でもさっき閉鎖ってメッセージが届いたけど…
実のところ「ただ閉鎖と書いてあるだけ」です。
昔のアカウント閉鎖との違い
実のところ、Amazonにおけるアカウント閉鎖は2018年を境に大きく変わっています。
2018年以前のアカウント閉鎖は下記のイメージです。
上記のような短い文章がアカウントスペシャリストから届くと、以降は定型文のみの返信になるためアカウント再開は非常に難しくなっていました。
これが2018年以前のアカウント閉鎖です
しかし、今はAmazonでのアカウント閉鎖は少し様相が異なってきています。
現在のアカウント閉鎖は「言葉遊び」
実のところ、2022年の時点ではアカウント閉鎖という状態は存在しないのが現状です。
「閉鎖」という文言だけをAmazon側が割と適当に使っています。
アカウント閉鎖はすでに存在しない
まず、衝撃の事実をお伝えします。
2024年現在、アカウント閉鎖は存在しないです
しかし現在ではアカウント閉鎖という文言でメールが届いたところで、再開しづらくなるといったことは全くありません。
つまりアカウントが動いているか、止まっているかの2択です。「アカウント停止から悪化したらアカウント閉鎖になる」みたいなことはAmazonにおいては存在しません。
「閉鎖」の記載があっても復活可能
ただ紛らわしいことにAmazonは結構な頻度で「閉鎖」という文言を使ってきます。
アカウントスペシャリストからのメール文面では、かなり適当に「閉鎖」という文言が使われています。
「停止」「削除」「凍結」「閉鎖」「完全に閉鎖」「一時的に閉鎖」とかの文言を、Amazonは結構適当に織り交ぜて使っています。つまり意味はどれも同じ「停止」なんです。
テンプレートの細かい文言の一言一句に怯えなくてもOKです。ただのAmazonの言葉遊びです。
Amazonからの通知は、ほとんどの部分がテンプレートです。
また誤字や脱字であったり、なぜか英語や中国語で届いたり、明らかに間違った記載があったりと、100%信用して一言一句を全て本気で捉えるべきではない場合がほとんどです。
「アカウント閉鎖」5パターン
「閉鎖」という文言でメールが届くパターンを抜粋してみました。
アカウントは閉鎖…(文章の1行目)
- Amazon のビジネスソリューション契約の第 3 項に従って、出品者様の出品情報は削除され、Amazon 出品用アカウントは一時的に閉鎖されました。
- 出品者様の Amazon 出品用アカウントは一時的に閉鎖されたため、商品の出品は停止されています。
- ご利用のアカウントは一時的に閉鎖されています。出品者様のアカウント残高はそのままですが、この問題が解決されるまでお振り込みは留保されます。これには最大 90 日かかる可能性があります。
- 以下のいずれかに該当しており、速やかに出品者様の出品用アカウントを停止または閉鎖する必要があるため、本通知をもって出品者様の出品用アカウントを停止または閉鎖することとなりました。
- ご利用の出品用アカウントは法律と規制に従って、あるいは行政当局による処分要求に応じて直ちに閉鎖する必要があるため、この通知を以って出品用アカウントは閉鎖となります
- Amazon出品用アカウントの問題に対応するために情報のご提供をお願いいたしましたが、適切な情報をご提供いただけないため、ご利用のAmazon 出品用アカウントを閉鎖し、出品情報を削除させていただきました
アカウントスペシャリストから届くメールの場合、2回に1回は上記のように文頭に「閉鎖」や「一時的に閉鎖」などの文言が使われています。
上記のテンプレ一覧を見るだけでも、Amazon側が(こちらの気持ちも知らずに)かなり適当に閉鎖という文言を使っていることがわかります。
他にもアカウント停止とか削除とかの文言が使われることがありますが、割とランダムに使われているので、ただテンプレの種類を変えて送ってきているだけです。特に大きな意味や違いはありません。
必要な情報をご提供いただけない場合…
- 必要な情報をご提供いただけない場合、出品は停止されたままとなります。出品者様の商品の問題に関するご連絡がさらに寄せられた場合は、直ちに Amazon 出品用アカウントを閉鎖させていただくことがございます。
- 必要な情報をご提供いただけない場合、アカウントは閉鎖される可能性があります。
- 必要な情報をご提供いただけない場合、出品は削除されたままとなり、アカウントが閉鎖されることになる可能性があります。
- 初回の通知日から 90 日以内に必要な情報をご提供いただけない場合、出品者様のアカウントは閉鎖されたままとなります。新しい出品用アカウントを作成されないようお願いいたします。新規アカウントを作成すると、アカウントの再開プロセスが遅れ、アカウントが永久に閉鎖される可能性があります。
- 72時間以内に必要な情報をご提供いただけない場合、出品者様のアカウントは一時的に閉鎖されます。
- 必要な情報を送信いただけない場合 20 日以内に必要な情報をご提供いただけない場合、出品者様のアカウントサービス執行地域のすべてのアカウントが完全に閉鎖される可能性があります。
アカウントスペシャリストから届くメールの場合、最初の数回の文面にはほぼ必ず上記のように「必要な情報をご提供いただけない場合」という部分があります。
「停止状態のままならアカウントはずっと動かないし、しっかりした改善計画書などを送ってくれれば再開できます」ということを伝えたいだけのようなので、正直この部分に大した意味はないと思われます。
そもそも論として、アカウント停止の時点で売上金は全て没収された上で1商品も販売できないので、これ以上悪化することがないんですよね。
結局のところ、Amazonアカウントは「動いているか」「止まっているか」の2パターンしかありません。
72時間以内に…
- 72時間以内に必要な情報をご提供いただけない場合、出品者様のアカウントは一時的に閉鎖されます。
- 必要な情報を送信しないと、どうなりますか? 72時間以内に必要な情報をご提供いただけない場合、出品者様のアカウントは一時的に閉鎖されます。
- 適切な改善計画をご提出いただけない場合:72時間以内に有効な改善計画をご提出いただけなかった場合は、Amazon での出品ができなくなります。出品者様のアカウント残高はそのままとなりますが、この問題が解決されるまでお振り込みは留保されます。30日以内に有効な改善計画をご提出いただけなかった場合は、ご利用のアカウントが完全に閉鎖される可能性があります。
アカウント停止の一歩手前の状態として、アカウントレビュー中という状態が存在します。
この場合、72時間以内に改善計画書や証明書類を提出する必要があります。
アカウントが誤って閉鎖された場合…
- アカウントが誤って閉鎖された場合 手違いがあったと考えられる場合は、理由をお聞かせください。
- 出品用アカウントが誤って閉鎖された場合 手違いがあったと考えられる場合は、理由をお聞かせください。
- 出品用アカウントが誤って閉鎖された場合 手違いがあったと思われる場合は、その旨の説明をお送りいただきますようお願いいたします。
- 出品者様のアカウントが誤って閉鎖された場合 アカウントが誤って閉鎖されたと思われる場合は、説明をお送りください
- アカウントが誤って閉鎖された場合 商品の真贋についての問題に関するご連絡が不当である、または誤って寄せられたものであるとお考えの場合は、上記の「必要な情報の提出方法」の手順に従って、その件に関する見解をお知らせいただければ、出品者様の懸念点 (競合する Amazon 出品者によって問題がねつ造されたなど) について Amazon が調査いたします。
- 出品用アカウントが誤って閉鎖された場合 商品の真贋に関する連絡が不当である、または誤って寄せられたとお考えの場合は、この件に関するご見解をお知らせください。出品者様が懸念されている点 (競合する Amazon の出品者によるねつ造など) について Amazonで調査いたします。
アカウントスペシャリストから届くメールの場合、文章の最後の方に「誤って閉鎖された場合」という部分が記載されていることも多いです。
要するに「もし閉鎖自体が間違っていたら教えてね」ってことを伝えたいのですが、ほとんどの場合「措置自体は正しい」ので、この部分は無視して大丈夫です。
もし本当に不当に誤った閉鎖である場合は、たとえば以下のようなパターンですね(1-2割の方はこちらに該当します。)
- 本当に見知らぬアカウントと関連づけられた
- 100%正規代理店もしくはメーカーで仕入れた商品を偽物と言われた
- 顧客や競合他社からの嫌がらせで停止になった
- そもそも自社商品なのに商標権侵害を食らった
- 手元にブランド販売許可証があるのに商標権侵害を食らった
- 一切見に覚えがないのに商品レビュー操作の疑いをかけられた
上記に該当するような場合は、今回の措置は誤った閉鎖であるという前提でメッセージを返信しましょう
今後について…
- 今後について 出品者様のアカウントは閉鎖されたままとなります。また、この件に関してさらにメールを頂戴しても、返信を差し上げられない可能性がございます。
アカウントスペシャリストから届くメールの場合、文章の最後の方に「今後について」という部分が記載されていることも多いです。
これは数回送った後の返信テンプレとしては一般的なので、特に怖がる必要はありません。
この文面が届いた後からさらにやりとりを重ねた状態から、少なくとも200個以上のアカウントを再開させているので、この文面が届く=再開不可ではないのでご安心ください。
最新:アカウント健全性評価の事例について
アカウント健全性評価に基づき、Amazonビジネスソリューション契約の第3項に従って出品者様のAmazon出品用アカウントは閉鎖されました。出品者様の出品情報は削除されました。ご利用の出品用アカウントに関連した未対応のポリシー違反があり、それらの違反によってアカウント健全性評価がアカウントの利用停止のしきい値を下回ったため、このような措置を講じました。
9月13日以降のアカウント健全性スコアの案件にも、同様に「閉鎖」「削除」といった記載があります。
これらの記載も今までと同様に、ただの言葉遊びなのでテンプレ文章の一字一句を気にする必要はありません。
そもそも通知文面には下記のように「商品警告を解除して100点以上に戻ればアカウントは再開する」と記載されています。
規約違反の問題に対する申し立てが正常に完了すると、アカウントは再開の検討対象になります。
条件を満たせば再開するのに「閉鎖」も「削除」も何もないですよね。
19日以内に必要な情報をご提供いただけない場合
19日以内に必要な情報をご提供いただけない場合、アカウントは完全に閉鎖されます。
アカウント健全性スコアのしきい値によるアカウント停止の場合「19日以内」に必要な情報を提供しない限り、アカウントは「完全に閉鎖」されると記載されています。
そのため私のもとにも「19日すぎたら閉鎖されるのですか?」という質問が大量に届きました。
これも今までのテンプレ文章と変わらず、特に19日を超えても何か発生するわけではありません。
アカウントにより19日後に届く通知文面
アカウントによっては19日経過した時点で、あらためて閉鎖メールが届く場合があります。
ただし上記画像のとおり象徴的な通知でしかないので、特に大きな意味はありません。
今回に限らず昔からこういう「とりあえず一定期間経ったからもう一回送っておくか」的な通知は、Amazonでは多いので正直気にするだけ無駄です。
基本的に無視で大丈夫なので、そのまま再開に向けて申立てを進めていきましょう。
アカウントが再開できない場合
“再開できないアカウント”は存在しない
以上の通り、「アカウント閉鎖」という文言でメールが届いてもアカウント再開確率には全く影響しません。
参考までに、過去6年間で700件以上再開させてきたアカウントの中には、下記のように「とても再開できないのでは?」と思われるような案件も再開させてきました。
- 8年前(2014年)の請求書1枚もない真贋調査アカウント
- 提出した請求書の偽造がバレてからの真贋調査の依頼
- 提出フォームのボタンが消えたアカウント
- 真贋調査の停止が2回目の、請求書1枚もないアカウント
- 半年かけて10回以上提出して諦めていたアカウント
- ログインすらできなくなったアカウント
- 一切返信がなくなってしまったアカウント
参考として、それぞれ再開時のTwitterリンクも貼っておきました
これらの難関アカウントをクリアしてきたので、テンプレ文面の中に「閉鎖」と書いてあるかどうかは正直全く気にしていません。Amazon側の言葉遊びです。
Amazon側には「この原因でこの状況なら、こんな感じでこの内容を書いてほしい」という何十個もの細かい基準があります。
そこを突き詰めて書いていくと、大体5000文字前後に落ち着きます。
これらの相手が求めている内容の改善計画書を、数千文字の分量で提出することで再開することがほとんどです。
アカウントが再開できない理由
Amazon側を「納得」させることができれば、改善計画書1通であってもアカウントは再開します。
つまりAmazon側が求める基準を全て満たした改善計画書を提出すれば、意外なほど簡単にアカウント再開通知が届きます。
しかし改善計画書を、初めてアカウント停止になった方が一人で書き上げるのはかなり難しいです。もし数千文字書き上げたとしても、その内容は「相手が求めている文章」とは大きくズレていることがほとんどです。
提出回数が増えるごとに相手の反応は冷たくなっていき、再開しづらくなっていきます。
そんな少ないチャンスに見当違いの文章を提出して、アカウント再開の機会を逃してしまうのは非常に勿体無いです。
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お困りの方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。
Amazonアカウント閉鎖情報まとめ
以上、2024年最新のアカウント閉鎖まとめでした。
Amazonから送られてくるメールに「閉鎖」という文言が含まれていても、怖がらなくてもいい理由が伝わりましたでしょうか?
不必要に「閉鎖」に怯えないこと、そしてしっかりとした改善計画を早い段階で提出することが大切です。