どうも! 吉田航基(@hiyoko_tabi)です。
「アルハラ」という言葉が一般的になってかなりの時間が経ちましたが、古い体質の会社ではいまだにひどい「アルハラ」が行われていたりします。
今回はそんな命の危険のあるアルハラへの対策を、アルハラ被害者の僕が全力で語ります。
暴言・暴力もアルハラです。
「アルハラ」とは、アルコール・ハラスメントの略で、飲酒に絡む嫌がらせや迷惑行為全般を言う言葉です。 アルコール類の多量摂取の強要、酩酊状態での悪ふざけ、暴力・暴言などを含む明確な人権侵害であり、エスカレートすると命の危険を招く恐れもあります
Weblio辞書/アルハラ
実は、アルハラは「飲酒強要」だけのことじゃないんです!
強制飲酒は命の危険があってもちろん許されないことですが、アルハラ問題でスルーされがちなのが、「酒の場での暴言・暴力」です。
僕はアルハラの定義をこう考えています。
お酒の場は本来楽しいものですよね。
弱い立場の人間が傷つけられているなら、立派な「パワハラ」現場だと考えています。
実は僕もそんなアルハラの被害者の一人です。
僕が信用金庫を辞めるまでの1年半、飲み会参加や飲酒の強制、酔った上司からの人格攻撃、暴力などいろいろなアルハラを経験してきました。
「アルハラ」被害にあった僕の事例
今回は、僕が以前会社の飲み会で受けた「アルハラ」被害をもとに、アルハラの問題点を解説していきます。
歓迎会で「羽交締め」にされた
新卒で入った信用金庫では、僕は歓迎会で羽交締めにされています。
つまり一人が僕を羽交締めにして、もう一人が一升瓶をラッパ飲みさせる係なんですね。それ以上はお察しください。
運良くギリギリ舌で防いでいたので、人生が終わることはなかったのですが、もう少し酔っていたら正直ヤバかったです。
もはや職場への信頼0ですよね。こんなん。
だってこれが「常識」になっている職場ですよ?誰一人助けてくれないんです。
毎週の飲み会は強制参加
本当に辛かったのは、そんな飲み会が「毎週」続いたことです。
そもそもアルハラ関係なく、仲良くもない人間と飲まなきゃならないストレスもあるのに、別に話の輪に入れてくれたりもしないんですよね。
基本知らない人の噂と悪口で、ずっと盛り上がっています。
その結果、
- やっぱ新卒とは話合わせづらいし、とりあえず酒を飲ませとこう
という悪循環に陥ることになります。
だとしても、別の方法はなかったの…?
度重なる人格攻撃
そんな飲み会は、僕が研修から営業職として働き始めると、「人格攻撃」もセットで行われるようになります。
実はこの「人格攻撃」が、僕が退職したきっかけでもあります。
- 先輩「ほら誰も助けてくれないでしょ?お前の味方なんて一人もいないよ」
- 直属の上司「おい後輩!コイツのようには絶対になるなよ」
- 支店長「お前友達いないでしょ?だってみんなお前のこと嫌いだもん」
これらの言葉は、全て別々の人から飲み会で言われていた言葉です。
職場では普通にしてきますが、のみの席だとみんな酒の力を借りて言ってくるんですよね。
だから僕は飲みニケーションなんてクソくらえだと思っています。だって飲み会でコミュニケーションができたことも、信頼が生まれたこともないんですから。
ちなみに僕が辞めたきっかけは、あまりに言われすぎて僕が飲み会で泣き出した時に、上司に殴られた瞬間です。
飲みの席で新卒1年目を泣かしておいて、殴るか普通。
ホント異常だったなぁ…。
アルハラが「常識」の古い会社
このアルハラ問題が根深いのは、
その会社の中ではアルハラが「常識」だったりすることです。
飲み会に行かなければ嫌われるし、酒を飲まなければ異常者。そんな雰囲気がすでに出来上がっています。そして僕もその「常識」の犠牲となっていました。
コンプラ部署とかもありましたが、自分が働く職場を通報できないんですよね。どうせ「古い企業体質」は、大きく変わることってないんです。
そのため、職場の「常識」そのものを変える!なんてことは現実的には厳しいのではと思います。だってこれを食らうのは大抵「立場弱い人間」ですからね。
しかし、それでもアルハラは、下手すると命に関わる問題です。
そのため、今だからこそ思う私流のアルハラ対策をお伝えしていきます。
僕が考える、アルハラ対策3つ
相手を動かすのではなく、自分を動かす。
今回は、これを基本とした僕の3つのアルハラ対策をご紹介していきます。
健全な「ナルシシズム」を取り戻す
僕自身の経験だと、このアルハラ問題は「上司にどう言うか」ではなくて、自分自身の「自信やプライド」の喪失の方が危険だったりします。
例えば、以下のような考え方、今あなたはできているでしょうか?
そもそもなんで黙って攻撃されなきゃならないの?酒に飲まれて時代錯誤なパワハラ行為をするバカに、なんでいちいち傷つかなきゃならないの?
普通、自分を大切にしていたら自分を傷つける人を許せないはずなんです。それを「自分なんてされて当然の人間」と思っちゃっているって、すでに異常な状態なんです。
人格攻撃を食い続けると、この自己愛はボロッボロになっているはずです。
うつヌケの要点は、いかに「健康的なナルシシズムを取り戻すか」
自己愛は悪いことじゃないんです。
今の状況から脱するためにもまずは「健康的なナルシシズム」を取り戻しましょう!
「自分の権利」を認めさせる
その上で、「自分の権利」を周りに認めさせる必要があります。
どんなに弱い立場でも、必ず全員に存在する「権利」があるわけです。
立場が強ければ何をしてもいいって勘違いしているアホに、定期的に人間の権利についてレクチャーしてあげる必要があるわけです。どっちが新卒なのかわかりませんね。
だからこそ、飲まされたり飲み会で人格攻撃してくる相手には、強い「NO!」をぶつける必要があるんです。キッパリと「飲みません」「もう帰ります」と言うべきです。
本当にダメなら、逃げる
しかし、僕が最終的にとったのが、この三番目の「逃げる」選択肢でした。
僕がアルハラから「逃げる」選択肢をとった理由は、以下の通りです。
- コンプラ部署に通報する勇気がなかった
- そもそも企業自体が、古い体質だった
- 上司も先輩も全員アルハラ側。誰も助けてくれない
- 営業ノルマがアルハラの「正当化」にされた
- 異動が少なく、人間関係が大きく変わることがなかった
結局1、2つ目の選択肢は当時は考えることができませんでした。すでに「自分を好きになったり」「周りに言い返すこと」すらできない状況になっていました。
本当にどうしようもない状況なら、誰にも遠慮せずに辞めてしまえばいいんです。
だって、あなたには「辞める権利」があるんです。
辛い目にあっている人は、当然持っているはずの「自分の権利」を見失いがちになります。僕は「辞める権利」だけは見失わずに、なんとか逃げることができました。
だから本当に辛かったら、辞めてもいいんです。笑顔で楽しく働ける当然の権利を求めたっていいんですよ。あなたは本当はなんでもできるんです。
*意外と辞める時はめんどくさいことも多いので、いっそのこと退職代行サービスを頼っても良いと思います。
アルハラは「労基案件」ですよ
以上、アルハラ被害者による体験談と対策についてでした。
本来、アルハラは「当たり前」じゃないことを、今一度思い出しましょう。その会社では「常識」でも、一般社会では「労基」案件だったりします。
そうなってくると、もはや立場的に強いのはあなたです。もっと自信を持って、いろいろなあなたが当然持っている「権利」を思い出しましょう。今まで気づいていなかった選択肢が見えてくるかもしれません。